- 堀米薫 作
- 丸山ゆき 絵
- ポプラ社
- 2018年10月13日発行
- 40ページ
- 27cm
《あらすじ》ゆうなの家は、牛を飼っている農家です。幼稚園から帰ったゆうなが牛小屋に向かうと、子牛が生まれました!小さな子牛は弱々しく、すぐには立ち上がれません。次の朝、やっと立ち上がり、小屋の中をぐるぐるまわりまじめる子牛を見てお父さんが言いました。「この子は目が見えないようだな。青白い目をしている…」ゆうなは自分もこの子牛の世話をしようと決意します。
スティービーと名付けられた子牛はすくすくと元気に育ち、ゆうなは毎日、その日学校であったことを話すようになりました。スティービーはいつも静かに聞いてくれています。3度目の春、お父さんがゆうなに言いました。「明日、スティービーを『出荷』するよ」…。
《おすすめ》絵本作家であり、和牛農家でもある堀米薫さんの、実話を元にした心温まる物語です。ゆうなとスティービーの絆、そっと見守るお父さんとお母さん、全てが優しくて温かいです。だけど家畜を育てるということは、楽しいことばかりではありません。スティービーと別れることになったゆうなの気持ちを思うと胸が苦しい…。それでも、幸せを感じさせてくれるラストに、涙が止まりませんでした。たくさんの方に読んで欲しい、知って欲しいお話です。