- A・リンドグレーン作
- M・テーンクヴィスト絵
- 今井冬美訳
- 金の星社
- 1997年10月発行
- 21cm
- 28ページ
《あらすじ》スウェーデンの小さく貧しい農場で、たった一頭飼われていためうしのエンブラが、ある日死んでしまいます。エンブラを心から愛していたヨハンはとても悲しみ、不公平な神様にだんだん腹が立ってきました。一方、裕福な農場主のベックフルトさんはクリスマスで賑わう市場で朝からお酒を飲んで楽しんでいました。酔っ払った帰り、馬そりの荷台に子牛を乗せるのですが、それをすっかり忘れてしまったベックフルトさんは、途中、荷台から聞こえるうめき声を悪魔と勘違いして子牛を降ろしてしまいます。雪深い夜、置き去りにされた子牛を見つけたヨハンは…。
《おすすめ》長編作品です。ヨハンがめうしのエンブラを愛していたのがとても伝わる優しいエピソードや、酔っ払ったベックフルトさんのユニークな行動、ヨハンのお父さんお母さんの誠実さ、どれもとても素敵で、ラストは思わず涙を浮かべてしまいます。全てが優しくて、大好きな作品です。