- いしいももこ作
- なかたにちよこ絵
- 副音館書店
- 1965年8月25日発行
《あらすじ》ピンクのお鼻が可愛い、子牛の「はなこさん」。お百姓さんに大事にされ、わがままな子に育ちました。 春になり、他の子牛がたくさん集まる山の放牧場(育成牧場)へ連れられていきます。お百姓さんは、いろんな牛に揉まれてはなこも少しは大人しくなるだろうと思っていましたが、美味しいものばかり食べて丸々ふとっていたはなこは放牧場の女王になり、さらにわがままに! あるとき、他の牛の飼い主さんが大量のおいもとかぼちゃを差し入れてくれますがそれをはなこはひとりじめ。。次の日、いつもの2倍に大きく丸くなったはなこは「おなかが苦しくて、はれつしそう…」と小さな声で訴えます。。「はなこさんがはれつするんですって!」と周りの子牛たちが大騒ぎする声にお百姓さんたちも集まってきて…。はなこは一体どうなってしまうのでしょうか!?
《おすすめ》Wikipediaによるとですが、、作者の石井桃子さんは1907年埼玉県で生まれ翻訳や執筆などの仕事をしていましたが食糧難から友人と宮城県へ渡り開墾して酪農を始められたそうです。酪農の資金難のため、数年で上京しますが少なからず酪農の経験があるからでしょうかはなこさんや周りの子牛たちの行動がとてもリアルで、あるある!と思わず笑ってしまいます。 絵も可愛く優しい色合いで何よりわがままはなこさんが愛おしくものすごく!!!素敵な作品です。