犬僧帽弁閉鎖不全症 手術闘病記録 07|手術当日の様子

先代犬やまとの手術闘病記録です。やまとは手術から2年4カ月の間、とても元気に過ごしました。結果的に別の病(脳腫瘍)により他界しましたが、その2年間は私たち家族にとってかけがえのない日々でした。同じ病に悩まれている方にとって、少しでも参考になれれば幸いです。

手術当日のこと(1月27日)

僧帽弁閉鎖不全の手術は、人工心肺下開心術ということで、麻酔を打ってから覚めるまで約5時間、うち人工心肺約1.5時間のとても難しい手術でした。

執刀してくださった日本大学 生物資源科学部 動物病院の上地正実(うえちまさみ)先生は、その分野でとても有名な方で、日本どころか海外からも重症犬の手術依頼を受ける程の凄腕の先生だそうです。

そのような素晴らしい先生に執刀していただけて、無事手術を終えることができたのは本当に幸運で、上地先生はじめ、主治医の佐藤先生、またスタッフの皆様にはいくら感謝してもしきれない程です。

やまとの命を繋げて下さって、本当にありがとうございました。


当日やまとは2番目の手術で、朝10時に受付けをしました。

主治医の先生から再度少しの説明を受けて、すぐにやまとを預けました。前回もそうでしたが、この瞬間が本当に苦しくて。。もしも、もしもこれが最後になってしまったらと思うと、うまく息が出来ないくらいでした。

手術中は、主人に息子を外へ連れ出してもらって、ロビーでひとりで待つことにしました。

先生から頂いた手術の流れを書いた紙を何度も何度も見返して、今麻酔を打ったころかな、今開胸してるのかなと考えながら、落ち着く為に雑誌を読んだりテレビを眺めながら待っていると、16時前に主治医の先生がロビーへ来られて、「今人工心肺を外して、無事に心臓が動き出しました」と手術の成功を告げられました。

人工心肺を外してから心臓が動き出すまでのその時が一番リスクが高いと聞いていたので、先生の言葉を聞いて心底ホッとしました。面会出来るのは18時~19時頃になりますと言って先生がまた手術室へ戻って行かれたあと、安心したら思わず涙が込み上げてきて、トイレに駆け込んで声をあげて泣いてしまいました。

それから主人に電話をして戻ってきてもらって、18時まで時間をつぶし、先生に連れられて、やまとのいる回復室へ向かいました。


ゲージの中で色んな管をつながれたやまとを見ると少し切なかったけど、先生がゲージの窓を開けて触っても大丈夫と言ってくださって、またやまとに触れることができました。

お尻をなでると立ち上がろうとして倒れてしまったので、静かに顔を撫でていると、首を動かしてこっちを見ていて、とにかく生きて戻ってきてくれたことにただただ感謝しました。

実は手術の前日、お昼までは普通に話せていたのに、午後に主人に息子を任せて寝室でやまととふたりきりでお昼寝をして、目が覚めたらなぜか急に声が出なくなってしまっていて、手術の日もひそひそ声しか出せず、この日3件もの手術を終えられた上地先生にせっかくお会い出来たのに、きちんと大きな声で感謝を伝えられず、不甲斐ない自分にほんとに情けなくなりました。

やまとの姿をひと目見られて、安心して病院を後にしたのですが、家に着いてリビングのドアを開けた瞬間、いつもなら足元にまとわりついて、「早く靴下を脱げー!」とせがむやまとがいなくて、それがすごくさみしくて、また泣いてしまいました。

息子も何かを感じているのか、いつもなら寝ると朝まで起きないのに、眠りが浅いのか度々目が覚めるようで、起きては私の手を探して握っていました。

早く元気になって、息子とやまとと、一緒に眠る姿をまた見たいです。

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