動物たちの幸せを願って

動物実験について

動物実験の全てを悪だとは思いません。もしかしたら自分自身も動物実験を経て作られた薬などを口にしているかもしれないですし、もしもこの先、自分や身の回りの大切なひとが難病になったとしたら、どんな薬や治療でも試してみたいと願うと思います。動物実験が必要な場合、せめて生きている間は大切に扱われ、出来る限り苦しみが少ないように配慮されることを願っています。

以下は、過去に行われた実験のうち気になったものを書きたいと思います。

例えば、やけどの実験のためにお腹を焼かれる犬や、ストレスの実験のためにハンマーで何度も何度も殴られる犬、意識のあるうちに頭に電極を埋められて電気を流されるサル。電気ショックを与えた上に拷問し、攻撃的にさせ殺し合わせられた穏和なサル。 無理やり病気にされたり、ケガを負わされて、手術され回復したらまた別の手術をして…の繰り返しをされたり、想像もできないような残酷な「実験」が行われてきました。

ホンの一例ですが、昔イタリアでプルートという名前の犬が研究者に前足を胸部に縫い付けられ、実験後は捨てられ、5年後、野犬収容所で保護されたプルートは、ついに衰弱して死んでしまいました。「犬を餓死させるにはどのくらいの期間が必要か?」そんな実験のために、プルートは苦しい一生を強いられたのです。

またサルも、人類に近いということで色々な実験に使われます。とある「愛情」についての実験で犠牲になった赤ちゃんザルは母親から引き離され、狭い檻のなかで急激に冷たくなったり熱くなったりする「モンスターマザー」をあてがわれ、ついに檻の隅にうずくまって死んでしまったそうです。その結果を、研究者は「ブロークンハート(失恋)」と診断しました。そんなわかりきったことをわざわざ実験する必要があるのでしょうか?

タバコは有害か無害か?の実験のために頭を固定されて、一生無理やりタバコを吸い続けさせられたり–。 そのうえ、そんな不自然な実験で得られた結果は、必ずしも人間に当てはまるものでもありません。 他の動物と人間は大きさも性質も全然ちがうものだし、病気は人為的になるものではなくて、「病は気から」というように精神的要素もかなりの影響があるものと思います。サリドマイドなどのように、動物実験で安全とされた薬でたくさんの人が死亡した事件もあります。 アメリカでの実験によると、動物を使った毒性試験で安全でも、人間だけに副作用が起きるものが54%(1993年調べ)もあったそうです。無駄に命を絶たれる動物がいないことを願うばかりです。

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