捨てられる命 救える命
「ペットショップでペットを買う」あたりまえのことのように 思われますが、ペットショップ以外にも、新しい飼い主を待っている動物はたくさんいます。
日本では、捨て犬・捨て猫、野良など一年間で約数十万匹もの動物たちが保健所などで殺されています。「元ペット」の動物もたくさんいます。生まれたばかりの赤ちゃんもいます。
例えば捨て犬を拾ったり、ペットを途中で飼えなくなったと保健所に預けても、待っているのは安楽死です。 安楽死と言っても、実際は、狭い部屋にたくさんの動物がいっぺんに押し込まれ、ガスを送られて何分間も苦しみながら死んでいくのです。それで死ななくても、死体と一緒に火葬され、生命がつきるまでの間ずっと苦しみもがくのです。どんなに恐いことか、想像も出来ないです。
自治体によっては動物実験をしている企業や研究機関へ保護した動物を払い下げをしているところもあります。元飼い犬で、人間を信用し、よくなついている犬こそ、実験には好都合なのです。
不要犬ポスト(いらなくなったペットを捨てるゴミ箱)を 設置したり、定点収集(決められた日の決められた場所にペットを連れていって捨てる)というゴミの回収のようなシステムでペットを引き取る自治体もあるのです。これらはペットを捨てやすくするためのものです。
それよりも、出来る限り新しい飼い主さんを探すことに力を入れることが出来たら良いになと思います。実際、そうして殺処分される動物をゼロにできた自治体もあります。ペットがほしいなと思ったとき、または周りにそういう人がいるとき、救いを求めている動物たちのことを思い出してみてください。 ひとつでも多くの命が救われますように–。
追記
平成28年度は11万3799頭の犬猫が引き取られ、その内5万7386頭が新しい家族へ譲渡され、5万5998頭が殺処分されています。10年前と比べると10分の1程度にまで減ってきました。今後、殺処分がゼロになることを心より願います。
【 参考:犬猫の引き取り状況 (環境省の統計より) 】
年度 | 引き取り数 | 返還・譲渡数 | 殺処分数 |
平成16年度 | 418,413 | 29,323 | 394,799 |
平成20年度 | 315,107 | 41,085 | 276,212 |
平成24年度 | 209,388 | 48,127 | 161,847 |
平成28年度 | 113,799 | 57,386 | 55,998 |